自分自身食べることが大好きですし、食は人の一生についてまわる大切なものだ、と考えていたからです。将来は食のスぺシャリストになりたいと思っていました。また、食に興味があるのと同時に子どもが大好きだったので、食の面から子どもに関わる仕事がしたいという思いもありました。食べることの楽しさや栄養、お箸の持ち方も含めて、幼児期の食育の大切さをみんなに伝えたいと考えて、栄養士の道へ進むことを決めました。仁愛女子短期大学では、栄養士の資格を取得することが第一の目標でしたが、実習で保育園や特別養護老人ホームなどを体験できたことが大きかったですね。実際に保育園で働いている人や子どもたちの笑顔を見られたことで、改めて保育園に魅力を感じました。保育園で栄養士として働きたいという思いが一層強くなり、この仕事を選びました。
子どもたちに「おいしい!」と言ってもらえることや離乳食を食べていた子たちが、普通食を上手に食べているところを見た時ですね。2歳くらいになると一人でご飯を食べられるようになるので、それまで保育士さんに食べさせてもらっていた子が、自分一人で食べられるようになった姿を見た時は本当に嬉しいです。子どもたちの成長を見た時が、何よりやりがいを感じる時ですね。また、保育園には畑があり、キュウリやトマト、ピーマンなどの野菜を育てているのですが、子どもたちがそこで収穫した野菜を給食に使うことで、子どもたちに喜んでもらえるだけでなく、食育としても役立っていると感じます。そうしたことも含め、月に1・2度、食べ物の栄養のことやお箸の持ち方など、食育の話を子どもたちにするのですが、いろいろな形で子どもたちと接することができるのも、私にとっては喜びです。
献立作成では、市から届く献立に旬の食材を入れるなどのアレンジを加えたり、子どもたちに適した量や形になるよう工夫したりしています。また、子どもたちに喜んでもらえるメニューやおやつを作るために、常にチャンレジすることも大切にしています。そして、日頃から保育士さんとよく話をし、量の加減や好き嫌いなど、子どもたちの情報も聞いた上で、調理に臨むよう心がけています。その他にも、食物アレルギーのある子どもの食事については、原因となる食材が入らないように気をつけるのはもちろんのこと、見た目もできるだけ普通食と同じになるよう工夫しています。