食物栄養専攻の学生たちは、普段どんなことを考えて仁短で学んでいるの?将来の夢は?
先生と学んだ挑戦の2年間について語ってもらいました。
- 左から、
- おぐら さん(2年)
- 栄養の知識は自宅の食事づくりにも大活躍!特におばあちゃんの栄養管理に気をつけている。
- 森 講師
- 「美味しさ」から食にアプローチする指導に注力。常に新しい調理法などを研究している。
- たきもと さん(2年)
- もともと料理好き。学びを活かして、カロリーと塩分に注意しつつレパートリーを拡大中。
- くろだ さん(2年)
- 栄養士を志望して入学したが、メニュー開発に関心が向き、卒業後は企業でその道を追求。
- たかま さん(2年)
- ゼミ活動を通して、レシピ開発には発想力や創意工夫、試行錯誤が欠かせないことを実感。
入学時は苦手だったことが、得意に変わった!
- くろださん
- 私たち4人は、森ゼミ(専門演習)に所属しているメンバーです。森先生には、調理学実習の授業でもご指導いただいていますよね。
- たかまさん
- 森先生の示範(先生による料理手順・仕上がりのお手本)はわかりやすくて、盛り付けもきれい。
- おぐらさん
- 「こうするとうまくできるよ」と、コツも丁寧に教えてくれるから、「なるほど! 」って思えるし。
- たきもとさん
- きちんと役割分担して進めることが調理のコツでもあるとわかってきました。ところで、一緒に調理実習をする班のメンバーって、なぜ半期ごとに変わるんですか?
- 森先生
- あえて、ランダムに変えているの。みなさんが栄養士の現場で調理する際には、年齢や意見の違う同僚がいても、協力して何百食も料理を仕上げないといけないから。
- たかまさん
- 私は、1年次の実技試験で何度も不合格になったほど千切りが苦手だったから、メンバーのペースを乱してしまうんじゃないかと不安でした。でも、家でコツコツ練習した成果が実って、今では得意な作業に!
- 森先生
- そうそう。入学時のスキルは一人ひとりバラバラだけど、努力を重ねれば、誰でもきちんと調理できるようになる。だから、あえて千切り、厚焼き玉子、魚の3枚おろしの実技テストは、「できるまで」をモットーに、再々テストまで設けているの。
- くろださん
- 最初は魚が触れなくって、必死でした...。
- 森先生
- 最後の調理学実習では、ありあわせの材料だけで献立と料理をつくる課題を出す予定。美味しく食べられる食材の利用法を考えられる柔軟性と、美味しさの判断基準となる「基本の舌」を身につけてもらうことが、ゴールかな。
企業とのコラボレーションで、レシピを開発
- たきもとさん
- 森ゼミのテーマは、私たちが自由に決めて良いということだったので、商品開発やメニュー開発がしてみたい!とリクエスト。その結果、石川県でカニカマやちくわをつくっている練り物メーカー「スギヨ」さんとコラボレーションが実現したんだよね。
- たかまさん
- スギヨからのオーダーで、「練り物ばなれ」の若者にも、美味しく手軽に練り物製品を食べてもらえるようなレシピ開発に取り組むことに。
- おぐらさん
- 最初は、美味しく練り物を食べてもらえる料理だけを視野に入れて考えていたけど、企業からいただいたヒントで考え方を方向転換。パッと見で練り物が入っているとはわからない、練り物が苦手な人向けのレシピが完成!
- たきもとさん
- みんなそれぞれ違う着眼点で開発できたよね。担々麺の肉みそにカニカマを入れるという私のアイデアは、カロリー控えめな点がポイントかな。
- くろださん
- 私は、あまり子ども受けしない食材であるちくわを野菜と一緒に美味しく食べてもらえるスナック風の料理がテーマ。先生にもアドバイスをいただきながら、何度も試行錯誤しました。
- 森先生
- パン粉で揚げたり、具も変えてみたりと、試作を繰り返して美味しさを追求できたね。料理本で研究したり、お店のメニューを注意して見てみたり、普段から食に関するアンテナを張ってアイデアづくりにつなげる経験もできたんじゃないかな。
卒業後の進路は?管理栄養士はめざしてる?
- たきもとさん
- レシピ開発した「カニカマ肉みそ担々麺」を大学祭で300食提供した経験は、とても勉強になりました。千切りが苦手だった私が、具を刻む係として奮闘するまでになったことが感慨深いです。
- おぐらさん
- 私たち4人で材料を準備したり、看板を用意したりと、学生主体で活動した貴重な体験でした。買ってその場で食べてくれた人が、「美味しいね」「面白い発想だね」と感想をくれたのも、うれしかったな。
- くろださん
- 私は商品開発に興味があったので、スギヨの工場を見学したり、直営レストランを訪ねたりと、企業の現場を知る経験ができて勉強になりました。
- たかまさん 卒業後は障害者施設の栄養士として働くことが決まっているので、食事に制限がある方のためのメニュー考案や栄養指導の際に、ゼミで学んだことを活かしていけそうです。それと、働きながら管理栄養士の資格も取得するつもり。
- たきもとさん
- 私も、まずは栄養士として就職してから管理栄養士資格を取得したいと考えて仁短に進学したので、実務経験を積みながら勉強を続けます。
- おぐらさん
- 仕事で活かすだけでなく、家で料理する際にも栄養価を考えるようになったり、自分で調べて新しい料理に挑戦するようになったり、食に対する姿勢そのものが変わりました。
- 森先生
- これから仕事として食に携わるとしても、家庭で家族のために料理をつくるとしても、仁短で体感的に学んだ「美味しさ」の基準を大切にして欲しいな。